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「答え」ではなく「質問」を。 Hāfu2Hāfuプロジェクトのテツロウさんへのインタビュー(前半)

最終更新: 2018年7月8日


ミヤザキ・テツロウさん

インタビュー第二弾は、ミヤザキ・テツロウさんです!

「Hāfu2Hāfu」というプロジェクトをスタートさせ、現在72カ国110人の「ハーフ」へインタビューと写真撮影を行ったテツロウさん。インタビューは前編と後編に分かれており、前半ではプロジェクトを始める経緯とプロジェクトの意味づけ。後半はプロジェクトを進めていく中での経験についてのお話です!


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■プロジェクトの経緯


ーどうしてこのプロジェクトを始めようと思ったんですか?


ずっと前からアイデンティティとか、国籍についての悩みがあって。それは、周りから、「あなたは日本人じゃない」「あなたはベルギー人じゃない」って言われるから。別に自分一人でいたらそういうことは悩まないんですよ。例えばサッカーでも、「日本とベルギー、どっちを応援するの?」って聞かれるんです。そうやって聞かれるから、(アイデンティティや国籍について)考えなきゃいけなくなるんですよ。お父さんが日本人で、お母さんがベルギー人で、ずっと夏休み日本に遊びに行ったりしてて。日本でも、「外国のいとこが来たよ」って言われたんですよね。日本語もあまりわからなくて、遊ぶぐらいしかできなくて、文化や習慣もあまりわからなかったから、まぁ「外国人」だったよね。


年齢が上がってからも、アイデンティティが一番大きな悩みではなかったけど、でもずっと考えていて。悩みがあって。ぼく、オランダに住んでいて向こうで剣道やっているんですよ。剣道をやってると、向こうの友達からは、「剣道やっている日本人のテツロウだよね」ってなるんですけど、でもやっぱり日本から偉い剣道の先生がくると、やっぱりん「日本人じゃない」と思われてるよね。挨拶も、オランダ式でハグやハイファイブなのか、日本式でおじぎすればよいのか、自分の立ち位置が分からなくなってしまって。何も言わずに、その場で静かになってしまったんですよ。


仕事はフォトグラファーなんですけど、仕事のほかに、自分の好きなこともやろうと思って。その一つとして、オランダに住んでる僕みたいなハーフの人に会いに行って、話をするということを始めようと思いました。





話のテーマは自分の経験について。その人と自分の経験とで、同じところと違うところを確認すれば、自分のことがもっとよくわかるようになって。インタビューは一時間だったんだけど、インタビューの最後に、「あなたが、僕に聞きたい質問はなんですか?次にインタビューする人に聞きたい質問はなんですか?」って聞いたんですよ。そうしたら、その質問がいちばん面白くて。それで、その人の写真と、その質問一つを一緒に記録していくようにしたんです。




■「答え」よりも「質問」を。


「質問」っていうのは、「答え」よりも面白いんですよ。「答え」は読むだけですよね。例えば本の中にあるセシリアの質問だったら、「子供をどこで育てたいですか?」っていうものなんだけど、この「答え」が書かれていたら、それは僕には直接関係ないことですよね。育てたいところが、ボリビアでも日本でも、それは僕には関係ないことになる。でも、「質問」だったら、自分がそれに対してどう答えるのかっていうことになるから、すごく面白いんですよ。だから、それをプロジェクトにして。そしたら、僕が思ってたよりもだんだん大きくなって行ったんですよ。




フェイスブックでプロジェクトをシェアしていたら、本当にいろんな肩から声をかけられるようになって。オランダの人で24人を公開して、それでプロジェクトを終わりにしようとおもってたんですよ。そしたら、ちょうどその時に、ロサンゼルスで「HAPA JAPAN FESTIVAL」というイベントに呼ばれて。そこでこのプロジェクトのことを発表したら、それがニューヨークタイムズの記事に載ったんですよ。それで、そのときに初めてヨーロッパ以外のハーフの人とも出会って。その人たちのアイデンティティの悩みは、僕の経験とも全然違っていて、それも気になって。ハーフの世界とか、ハーフの経験とか、ハーフの問題とか、そういうのが気になって、それで世界192カ国のルーツのハーフの写真を撮ろうと、そこから始まりました。



ニューヨークタイムズ紙に掲載された記事


(後半は、プロジェクトをスタートしていく中での経験やテツロウさんがプロジェクトにかける思いなどについてインタビューしました!後半もぜひご期待ください!)



▼Hāfu2Hāfuのホームページはこちら http://www.hafu2hafu.org

Hāfu2Hāfuの企画:8月のインタビュー&写真撮影に参加したい方はこちら

http://hafu2hafu.org/participate/



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ミヤザキ・テツロウさん

 

ミヤザキ・テツロウさんは、ベルギー人と日本人との「ハーフ」でフォトグラファー。かれはブリュッセルで育ち、夏休みはほとんど日本の九州で彼の家族と過ごした。ベルギーでは「ハーフ・ジャパニーズ」として、日本では「ハーフ」としてのアイデンシティティを抱いていた。

 2016年、テツロウさんは世界192カ国の日本の「ハーフ」の経験と自分の経験とを比べようと決めた。そして、「ハーフである」ということが何を意味するのかを探し求める写真プロジェクトとして「Hāfu2Hāfu」を開始した。「ハーフ」の人々のポートレイト写真とインタビュー。そして、その写真を見ている「あなた」に対して、自己認識に関するユニークな質問をシェアすることで、アイデンティティや自分自身を見つめ返すきっかけとなる対話を作り出す。テツロウさんは現在、72カ国、110名のインタビューを行なっている。


Tetsuro Miyazaki is a half Belgian and half Japanese photographer. He grew up in Brussels and spent most of his summer holidays with his Japanese family in Kyushu. For most of his life, he has identified as ‘half Japanese’in Belgium or ‘hāfu’when in Japan.

In 2016 he decided to compare his experiences with 192 Japanese hāfu: one from every country in the world. This resulted in Hāfu2Hāfu; a photographic project in which he investigates what it means to be hāfu. By portraying and interviewing other hāfu and by sharing their unique identity related question to you –the viewer –we create a dialogue about identity and stimulate self-reflection. He has currently photographed 110 hāfu from 72 different countries.



インタビュアー:セシリア久子・下地ローレンス吉孝


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