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「お店の中に、国境はない」:新宿の371BARで聞いた話



HAFU TALKクラウドファンディングのリターンの一環として、安藤恒輝さん(インタビュー記事はこちら)のお知り合いであるマルゴグループ・371BARの伊藤瑛介さんとレグミ・デベンドラさんにお話をお聞きしたインタビュー記事です。
 
新宿にあるとてもおしゃれで賑わう371 BAR(※現在の営業状況は公式ページをご確認ください。)では、海外につながりがある店員さんが近年増えているそうです。店長の伊藤さん、店員でネパールから来日したレグミさんにそれぞれお話をうかがいました。



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伊藤さん:飲食店は今はなかなか人が集まらなくて…。

下地:新宿でもそうなんですね。

伊藤さん:そうなんです。留学生の日本語学校とコネクションがある会社とのつながりで紹介してもらって、それで働き始めた方が多いです。そこからレグミも働き始めるようになって。もちろん、それまでも面接にきていた人は採用していたんですけど、いますごく増えてきているというところですね。

レグミさん:私は日本語学校を卒業した後、専門学校で勉強していて、そのときにここの仕事につきました。

伊藤さん:飲食に就職したいという人がなかなかいないというのもあるんですけど、いまは海外の方を積極的に採用しているというのはありますね。もちろん、外国語ができるっていうのはお店にとってもメリットではあるんですけど、僕らが最近感じているのは、すごくみんな真面目だなって、表現が変かもしれませんが。かれ(レグミさん)もそうだし、他にも働いている人たちもそうなんですけど。一生懸命で、すごく仕事の吸収も早いですし、そういうところですね。海外の人どうこうというより、かれらの人間性というところで、すごく信用できるので採用してるようにしてます。今は、ここのお店って、特に海外の方がお客様として多い店舗ですし、隣もホテルなので応対を任されるっていうところもあるんですが。とにかく真面目だっていうところがあります。もちろん、最初は日本語が多少読めないときがあったり、資格持ってても飲食店で出てくる難しい専門用語ってあったりするんですよ。でも、そういうのもだんだん慣れてくると、覚えるのがとにかく早いので。日本に一人できて必死だというのもあるとは思うんですけど、とにかくうちのお店は助かってます。

お店で働くのはほとんどが東南アジアの方ですね、ヨーロッパからの方はほとんどいないです。

下地:統計でも、東南アジアの国籍の方は増えてますよね。レグミさんは働き始めてどのぐらいですか?

レグミさん:もう半年ぐらいですね。ネパールで2,3ヶ月ぐらい日本語を勉強して、日本にある日本語学校で勉強して、僕の場合は二年間勉強して、医療関係の専門学校にいったんです。大学にいく人たちもいます。働いてお金を稼ぐために日本に来る人が多いと思います。結婚はまだしてなくて、家族はネパールにいます。わたしも家族に会えなくて寂しいですが、ネパール人の友達もいます。日本語学校にも働いている人も、ネパール人は多いです。フィリピンの人やベトナムの人も多いですね。

わたしの日本語よりももっと上手に話せる人はたくさんいます。わたしの場合は、仕事をしながら日本語を覚えていきました。働いて、友達とも話して、慣れて行きました。勉強した日本語とはちょっと違いますね。わたしの日本語学校の先生はそんなに熱心ではなかったので(笑)。先生が寝てる時もあるんです、でもわたしたちは怒らない、わたしたちも仕事していて眠い時がありますから(笑)。


その後仕事をし始めて、仕事の中でどんどん生活の日本語を覚えて行きました。フランチャイズの店や、いろんなところで働きました。その時は、店員の中で、わたしが一番日本語が話せるといわれて、店長にいきなりレジをやらされて大変でした(笑)。一ヶ月働いたらもう慣れましたけど。

その後、居酒屋でも働きました。飲み物、焼酎とか日本酒とか、漢字もたくさんなので、そこで覚えて行きました。最初はキッチンで、ネパールの友達からネパール語で仕事を教えてもらったりしてたんですが、話せるからということでここでも接客になりました。キッチンは漢字読めなくても料理はできるんですが、居酒屋の接客は漢字が多かったです(笑)。このお店に移ってからは、コミュニケーションで困ったことはなかったし、苦労したことや嫌な経験はありません。他のみんなも頑張っていますし、わたしも頑張って働いています。

伊藤さん:あんまり海外のルーツの人だからと言って気を遣わないようにしてますね。海外の人の対応をお願いすることはありますけど、それ以外で特別に気を遣うということはないかもしれないですね。どうしても、宗教の関係でまかないのときにお肉に気をつけたりはします。もしこれからベジタリアンの方がはいったら、そういうところは気をつけようとは思います。仕事をしていく上では…。


例えば、レグミがこの漢字を読めない、というのと、18歳の新卒の子が「カプレーゼ」っていう文字をみてこれがどんな料理かわからないっていうのは同じことだと思うので。どっちがどうだということは気にしないで、同じように教えています。差をつけないように。人間得意不得意はもちろんあるので、そういう部分をみて仕事を割り振ったりしています。レグミはホールで、サービスしてもらってますね。



伊藤さん:僕自身はこれまで海外の友達もいなかったし、留学もしていないし。正直なところ、僕自身は一緒に働くまでは、どっちかっていうと海外の方と接することに抵抗があったというが、コミュニケーションの不安があったり。でも、実際に一緒に働いてみると、僕自身に何か心境の変化があったというわけではなくて、「普通だ」と思ったというか(笑)。全然一緒に仕事やれるじゃん、って思ったんです。「むしろ、必要じゃん」って、そういうふうに思うようになったんです。お店の中が、国境がない状況なので。


去年、初めてワインの研修でスペインに行かせてもらったんですけど、いろんなお店をまわって。スペインでも割と日本語も通じたりするし、お店で働いている人もいろんな国の人が来て働いている様子を見て。「これが当たり前なんだ」っていう意識の変化はありました。みんないて、違う言葉を喋っている人がいて。もちろんスペインでも、日本人で向こうに行って名の知れたレストランのシェフとして働いていたりするのを見て、いろいろなものを感じました。今はこの店でいろんな人と同じご飯を一緒に食べて、働いてます。

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営業状況や店舗情報は371BAR公式ページにてご確認ください。


CREDIT

インタビュー:伊藤瑛介さん、レグミ デベンドラさん

聞き手:下地 ローレンス吉孝


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